何はさておきイクラである。イクラを美味しく食べる国に生まれ育ったことは物凄い幸せである。
イクラの語源はロシア語だ。あちらでは魚卵はすべてイクラと呼ぶそうで、キャビアのことは黒いイクラ、我らのイクラのことは赤いイクラと呼ぶそうだ。
そんなロシアでもイクラはあまり食べないそうで、主に日本に売りつけるんだとか。どんどん売ってくれって感じだ。
何もムダにしないイヌイットもナゼかイクラは食べずに捨ててしまうらしい。捨てずに日本に送って欲しいものだ。
ちなみにアメリカやカナダでもイクラが食べられることは少ないようで、釣り用のエサに加工されちゃうんだとか。実にもったいない。
これらの話はネットからのパクリである。すいません。
醬油漬けと生の食べ比べ画像である。生イクラは夏の終わりから今ぐらいまで限定の貴重な逸品である。この季節以外は、どんな名店だろうとイクラは冷凍モノである。もちろん、冷凍だって美味しい。
生卵の味そのものみたいな生イクラだけが季節限定である。コレはコレで独特のウマさがある。まさに鮭サマサマである。
産卵のために命がけで川を遡上して涙ぐましい努力に明け暮れる鮭。そんなヤツらを思うと精一杯イクラを頬張らないといけないと思う。
ついでにいえば、そんな鮭を情け容赦なく捕まえて生のまま齧り付いちゃうクマには、醬油を使ったほうがイクラが遙かに美味しくなることを教えてあげたい。
話がそれた。
イクラに合う酒は断然日本酒だろう。とくに塩イクラだったら、他にツマミが要らないほど抜群の相性だ。
醬油漬けもしかり。合わせるのは焼酎のロックも悪くない。やはり”和酒”こそ鮭のために献杯するには最適だ。
いまどきのお寿司屋さんでは得意になってワインを飲んでいる人が多いが、イクラが出てきたらどうするのだろう。あれほど相性の悪いものはない。
イクラとワイン。考えただけでも気持ち悪い。お好きな人には申し訳ないが、あれだけは避けるべきだろう。
子どもの頃、お寿司といえばイクラだった。出前の一人前の中にポツンと一貫だけ輝いていた。最初に食べるか最後まで残しておくかいつも悩んだ。
今では好きなだけオトナ食いしちゃうので、当時のあの恋い焦がれるような気持ちは薄れてしまった。それはそれで寂しいことだ。
とはいうものの、人様の家で出前のお寿司をご馳走になる時は、1個しかないイクラをどのタイミングで食べようかこっそり悩んだりする。
ついでにいえば、お通夜に出かけて悲嘆に暮れた顔をしながら、精進落としの席ではイクラのことばかり考える。
大きな桶にいっぱい並んでいる寿司の中にイクラが何個残っているかチェックして、人の目を盗んで2つ以上食べようと企む。
うまくコトが運ぶと何かに勝った気がする。実に不謹慎だが、”ホトケほっとけ”の精神も時には大事だと自分に言い訳している。
なんだかオチのない話になってしまった。
今夜もイクラを肴に酒をかっ食らおうと思う。
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