チマタで話題になっていた「悪魔のおにぎり」を今更ながら食べてみた。1年で5000万個以上も売れたというローソンの大ヒット商品である。
酔っ払った帰り道に買った。ほんの一口だけ味見しようと思ったのだが、一口で済むはずはなく、アッという間に全部食べてしまった。
さすがに悪魔である。寝る前だったから味見だけに留めるという固い決意は瞬時に壊れた。秒殺である。
ヒット商品の多くがネーミングの勝利みたいな要素があるが、これもその一つだろう。
天つゆ、天かす、青のりなどで味付けしてあるから誰もが美味しく感じる。でも、これが天つゆ味、天かす味といったネーミングだったらこんなに売れるはずはない。
「悪魔」だからつい手に取る。食べてみてクセになる味だから納得する。そんな感じだ。
さて、悪魔的な食べ物といえば、誰だって思い当たるものがあるはずだ。脂肪分が多い、カロリーが高いといった不健康に直結するのにヤメられないヤツである。
ラーメンのスープしかり、ポテトチップしかり、生クリームしかり、はたまたアンキモや白子、いくらといった珍味系も悪魔っぽい。
私にもいろんな悪魔が取り憑いている。タルタルソースもそのひとつ。許されるなら毎日毎食だって食べたい。
寒くなってくると世の中にカキフライが出回る。カキという季節モノを愛する美食家のような顔をしながら、私の狙いはタルタルソースである。
生ガキも焼いたカキも嫌いではないが、タルタルソースが付いてこないから、あくまで二番手、三番手である。
海のミルクだ、亜鉛が豊富だ、どこそこ産のカキが最高だなどと分かったような顔をしながら実はタルタルソースを食べたいがためにカキフライを注文する。
タルタルべっとり。このうえない幸せだ。カキの風味などちっとも感じない。中身が他の貝だとしても気付かないかもしれない。
ちなみに同伴者がいた場合、その人がこんなにべっとりタルタルを使ったらきっと殺意を覚える。私の取り分が減っちゃう。恋仲だったら別れると思う。
私はマヨラーではない。なのにタルタルソースが大好きだということは、やはりタマゴへの偏執的な愛情が原因だろう。
先月からコレステロールの薬を処方されるようになってしまったから、私の身体はタマゴをぶりぶり食べてはいけない状態である。
上等なオムライスを例に取ると、タマゴ自体はともかく、一緒にバターなんかもしっかり投入されているから、さすがに食べ過ぎは良くない。画像は九段にあるホテルグランドパレスのオムライスだ。
薄皮風の昔ながらのオムライスならタマゴ問題はだいぶ改善されるのだろうが、今の主流はふわとろ系である。これがまたウマいから困ってしまう。
こちらは日本橋たいめいけんのオムライスである。ナイフでオムをかっさばくとドロリンチョとタマゴが崩壊してチキンライスをエロティックに包み込む。
辛抱堪らんってヤツである。私にとってはまさに悪魔の一品だと思う。
悪魔にしょっちゅう絡め取られたらマズいので、洋食レストランに行く頻度を落としている。だから日々、オムライスが恋しくなる。
そんな心理状態のせいか、職場の近くの居酒屋にいくと必ず注文してしまうのが「すじ玉」である。
フワッとしたオムに牛すじ煮込みが包み込まれている魅惑の逸品である。職場の人間と行けば何人かで分け合うのだが、まれに一人でふらっと行ってしまうと途端に悪魔に変身する。
結構な量なのに当然ながら一人で完食してしまう。ウマいからちっとも飽きずにペロッと食べ終わってしまう。悪魔そのものである。
そして、ホロ酔いになりながらトボトボ歩いて帰宅するわけだが、オロCの自販機の前で必ず寄り道してしまう。
酔った後にオロCをガブ飲みしてバズーカ級のゲップをすることが今の私の楽しみだ。
考えてみればオロCも砂糖がドッサリだ。これまた悪魔かもしれない。
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