秋だからか最近はやたらと暴飲暴食ばかりだ。先日このブログにも書いた中華料理屋さんでの「炭水化物の宴」みたいな暴挙が続いている。
だからこの頃はいつでも胃が疲れている。太田胃散をまるで日常のサプリのように飲んでいる。
もしかしたら私の脳と身体が本能的に冬眠でもしようと企んでいるのかも知れない。
いや、健康でいるために無意識に鍛錬している可能性もある。どこの部位だろうと身体を鍛えるためには負荷をかけないといけない。
足腰を弱らせないためには一生懸命歩いたり、スクワットしたりする。最近読んだ週刊誌にも誤嚥性肺炎を防ぐための喉の鍛え方が載っていた。
歌手だって声量維持のためには喉の筋肉を鍛える。マラソン選手だって心肺機能を高めるために高地でトレーニングする。
私も生きるために胃の機能を堕落させないように頑張って食べることで胃を鍛えているのかもしれない。
すいません、食い意地が張っていることを正当化するための屁理屈、いや単なる言い訳です。
とある日、娘と出かけた銀座・煉瓦亭での食事風景である。カツサンド、コキール、タンシチュー、オムライス、ハムライスが並んでいる。なんともすてきな眺めだ。
これだけでなく、デザートとしてナポリタンまで注文してしまった。どう考えても食べ過ぎである。
煉瓦亭の話はこのブログでも何度も書いてきたが、格式ばっていないカジュアルな店だからこういうドカ食い注文もしやすい。
同じ銀座の洋食でも「資生堂パーラー」や「みかわや」だったら、こういう注文をしたらボーイさんにやんわり叱られそうな気がする。
煉瓦亭のオムライスといえば、卵でチキンライスを包む一般的なパターンと違って、卵やご飯、具材も一緒にフライパンで炒める独特な一品が有名だ。
http://fugoh-kisya.blogspot.com/2016/02/blog-post_12.html
普通のオムライスのつもりで頼むとビックリする。ビックリする人が多すぎたせいなのか、いつのまにか一般的な卵で包むパターンのオムライスもメニューも追加されていた。
この店ならではのビックリオムライスも捨てがたいが、この日はビックリしないほうを注文してみた。感想は「さすが」の一言である。味や火加減のバランスが絶妙だった。
洋食の老舗中の老舗がごく一般的なオムライスというメニューを最近になって追加したわけだから、かなり気合いを入れて完成させたものと思われる。
特徴は無い。あえて特徴が無い仕上がりなのに抜群のバランス感覚を備えている。老舗の矜恃を見た気がした。ちょっと大袈裟かも知れない。
特徴が無いといえばハムライスも然りである。いや、むしろハムライスという存在自体が特徴的とも言える。ありそうで無いメニューである。
これが何とも美味しい。時々無性に食べたくなる。ハムとザク切りのタマネギだけである。コンソメベースの昔ながらのピラフっぽい味付けが私を悶絶させる。
この店独特の味の濃いシチュー類やベシャメルソース系の料理をおかずにしてハムライスを味わう幸せは洋食ファンにとっては至福の時間だと思う。
ドカ食い話と疲れ気味の胃の話を書くつもりが、結局、洋食バンザイの話になってしまった。
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