2022年3月25日金曜日

匂わせ


「匂わせ」なる行動がSNSなどで話題になる。何となく気付かせるようにほのめかすことである。若者がそれとなくリア充デートをしていることを間接的に自慢するような話だ。

 

人間、誰だって自慢したい気持ちはあるからこういう現象も別に不思議ではない。匂わせる程度にしておくなら可愛いものである。

 

思えば若者に限らず、オッサンオバハンだって何かを発信する時には「リア充アピール」をしたくなるものだろう。わざわざ不幸自慢をする人は珍しい。

 

幸せなら結構なことだ。そんなリア充にカリカリしたりイライラするのもバカらしい。素直に「いいね!」をポチっとすればいいのだろう。

 

「匂わせ」が話題になるのは有名人と付き合っている女性が投稿画像の端っこにそれと分かるようなグッズを置いたり、ペアの小物を持っていることをさりげなくアピールするような時だ。

 

まあ、それを必死に探し出して糾弾する有名人のファン達のストーカー的な気質は気持ち悪い。ちょっと怖い。ネットの世界の殺伐とした感じを象徴する話だ。

 


 

こんな画像も匂わせに該当するのだろうか。単にトロタクが写っているより臨場感があって良いと思うのだが、見る人が見ればいやらしい話に変わってしまう。

 

こんなストレートな画像ではなく、もっと間接的な画像を「匂わせ」と呼ぶのだろうか。たとえば、カジュアルなビストロでボトルのシャンパンが映り込んでいるケースだ。そんな店で一人でボトルのシャンパンを飲むヤツはいないだろうから誰か連れがいるという意味合いになるわけだ。

 


 

続いては私がドカ食いをしている画像だ。一人でこんなに注文するはずがないという意味で連れがいるという意味になる。もちろん、連れは男かも知れないし、家族かも知れないが、有名人だったらこんな画像でも“お忍びデートか?”とか疑われるわけだから大変だ。

 

もっとも、私の場合、若い頃だったらこのぐらいの量のメシを一人でしっかり食べられたから断固一人メシだと言い張るのも一興かもしれない。

 


 

私もFacebookなどにちょこちょこどうでもいい話を載せるが、女性と一緒の時はそれを隠すこともない。女性と一緒に食事をすることぐらいオトナだったら誰にでもある話だからとくに意識しても仕方がない。

 

もちろん、あえて自慢気に「デート中だぜ!」みたいな話になることもある。でも、しょせんは何かしらのシガラミがある相手か夜の同伴に付き合わされているだけだったりするので、どちらかといえばウケ狙いの文章をセットで載せる。

 



 

SNSに載せる画像なんてしょせんスマホサイズで一瞬だけ見られるものだ。必死に美しく撮ろうが見せられるほうはじっくり吟味するほどヒマではない。

 

ウナギを食べに行ったとする。すっかり高級品になっちゃったから鰻重の画像はそれだけで「リア充」みたいな存在感がある。でもそれえだけだと面白くない。せっかくなら「匂わせ」を通り越して綺麗どころに出演してもらった方が画像として楽しい。

 

題して「ウナギとうなじ」である。

 



 

このシリーズはもう10年ぐらい前から機会があるたびに撮らせてもらっている。バカである。まあバカなことをしているほうが人生は楽しいから仕方ない。

 

でも人によってはこういう画像を「オレって女性を連れて高いウナギを食べに行けちゃうんだもんね」という自慢ネタだと思われる恐れもある。心外だ。

 

そういう時は私自身がしっかりうなじを披露して画像に収まってみる。結果、うなじという部位は女性だからこそ魅力的に見えるという真理に気付くことにもなる。

 


 

なんだか話がまとまらなくなってきた。匂わせというSNS全盛時代の現象を書いていたつもりが脱線してしまった。

 

匂わせイコールほのめかすことである。私のような単細胞男だと単に気付かないから、ほのめかすよりそのものズバリでアピールをしてもらったほうが有難い。

 

「いま楽しくデート中です。食事の後はムホムホな展開に持っていくつもりです。皆さん応援してください」といったドストレートな投稿を読みたいものである。

 

そんな明るく爽やかな投稿にはこんな画像を使って欲しい。

 


 

そんなアッケラカンとした話ばかりになれば世の中の空気はもっと大らかになるような気がする。

 

それにしても私のストック画像のヘンテコぶりに我ながらシャバダバな気持ちになる。まあいいか。






0 件のコメント: