私は一応デブというジャンルの一員だが大食いタレントの石ちゃんや彦摩呂に比べれば遙かにスリムだ。着痩せするほうだから紺のスリーピーススーツを着ていればデブデブには見えないレベルである。たぶん。
私のヘンテコな食べっぷりを知る人からは「その程度のデブで済んでいるのは大したもんだ」と評価?される。嬉しいのか悲しいのかよく分からないが、いずれにせよさほど体重管理を気にしていないわりにはよくこの程度で済んでいると自分でも思う。
逆に普通なら痩せ衰えていくような病にかかっているのに変な食生活のせいで体型が維持されてしまい肝心の病に気付いていないのではと心配になる。
先日、夕飯は軽めに済まそうと蕎麦屋に行った。頃合いの良い肴で晩酌がてら蕎麦を食べるつもりだったのだが、結局はドカ食いになってしまった。
小さいサイズの蕎麦がき、白魚の玉子とじ、天ぷら盛り合わせをツマミにビールやら蕎麦焼酎の蕎麦湯割りを飲んでいたら調子が良くなってしまった。悪いクセだ。
蕎麦つゆの味ってつくづく食欲増進効果があると感じた。蕎麦屋のドンブリ飯がウマいのも蕎麦つゆが理由である。天ぷらも蕎麦つゆに浸してムシャムシャ食べた。
こうなると普通はせいろを一枚ぐらい食べて終わりにするものである。しかし、調子が出てきた私はここからアレコレ食べたくなってしまう。
蕎麦に関しても普通のせいろとさらしなを両方食べたくなる。「小盛り3種類」という蕎麦メニューがあったが、文字通りそれぞれが小盛りだから私には無理だ。それならば普通盛りを2つ食べるほうが胃の中や心の中が蕎麦だらけになって満たされる。
満腹になったことを脳に知らせる機能が人よりも劣っているのも私の特徴だろう。しっかり肴を食べ蕎麦もダブルで食べたのだから充分満足すべきなのに「せっかくだから温かい蕎麦も食べるべき」と私の中に住む悪魔が囁く。
この日訪れたのは築地にある「さらしなの里」。変わり蕎麦もいろいろある。シジミ蕎麦、若竹蕎麦、白魚蕎麦など、季節メニューの中に「鯛蕎麦」を見つけた。春っぽい気分になりそうだからついつい追加注文。
名前そのままの蕎麦が来た。熱いつゆの中で鯛しゃぶみたいになった刺身が蕎麦と絡まり合ってなかなか美味しい。冷たい蕎麦をしっかり味わってから食べる温かい蕎麦は妙にホッコリする。
何だかんだ言っても単なる食べ過ぎである。蕎麦屋で軽く済ませるはずが、食後にさっそく太田胃散にお世話になったわけだからバカである。
もともと食卓にアレコレ品数を並べたいのが私のワガママな性分である。マックのハンバーガーにしてもパンを大部分捨てちゃうせいで一人で5個ぐらい頼んでしまう。目移りするのが大好きだし、行儀が悪くても迷い箸になるのも幸せだ。
この画像は別な日に娘、息子、元嫁と一緒に出かけたロイヤルホストでの一枚。バカでかいステーキにドリア、カレー、ミックスフライ、デカいハンバーグ、フライドポテトである。こういう茶色い面々が一堂に会していると幸せだ。
この日は食べ盛りの子供達に遠慮してたいして満腹にならずに終わった。私も本気になって食べるならここにパスタとピザを追加するぐらいがちょうどいい気がする。
無芸大食とはネガティブな意味で使われる言葉だがよくよく考えるとそんな風に人様から評されるのはとても幸せなことかもしれない。
健康体じゃなければ暴飲暴食は出来ないし、そもそも飽食の時代真っ只中の今の東京に暮らすことは地球上の歴史からみて物凄くラッキーなことだ。有難く幸運を享受しないとバチがあたるような気がする。
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