最近、胃腸の調子がイマイチなのになぜか油っぽいものが食べたくなる。変なのだろう。
私には、昔からそういう変なところがあって重度の二日酔いで、午前中はゲロゲロ三昧だったのに午後になってトンカツを二人前ぐらい食べることがあった。
さて、とある日の夕方、てんぷらが無性に食べたくなった。初訪問の店、銀座・天亭に出かけた。あいにくカウンターは予約でいっぱい。カウンターの見えるテーブル席に陣取った。
江戸前てんぷらの人気店と聞いていたので、塩でさらっと食すイマドキてんぷらではないガッツリ系を想像。実際にそれっぽいてんぷらをムシャムシャ食べた。
店の雰囲気、味いずれもごく普通。妙チクリンな緊張感もないが、非日常的高揚感もない。味は感動するほどではないが、残したくなるレベルではない。普段使いには悪くない。
小ぶりではかなげなてんぷらを岩塩や抹茶塩、レモンなんかでチョロチョロ食べるのが苦手な私にとって、嬉しかったのは、大根おろしと天つゆがあくまで主役のように用意されていること。
カラッっとあがったてんぷらを天つゆにビチャビチャ漬けて食べたい私にとっては好都合。揚げている職人から遠いこともこれ幸いとばかりにベチャベチャ喰いを堪能した。
コースを注文したのだが、野菜嫌いのわがままな私は相変わらず「宗教上の理由」とか意味不明な理由で野菜を極力減らすように要望。野菜以外のネタに変えてくれるかと期待していたが、野菜以外のネタの重複で対応されたのが少し残念。
追加で単品も頼まないと気が済まないタチなので、オススメを尋ねてみる。カキと香箱ガニを勧められる。カキフライとは違ったふんわりとした衣がカキの風味を包み込んでなかなか美味しい。
香箱ガニは、いわゆるズワイガニのメスだ。今の時期、全国的に禁漁のはずなので冷凍物なのだろう。それはそれで変わりネタを楽しめれば構わない。
メスズワイはそもそも外子だの内子だのの食感を楽しむようなものだが、甲羅の中にカニ身と一緒にそうしたツブツブ系がわんさか控えており、てんぷらの衣をまとった食感と味わいは結構クセになりそうな味だった。
なんだかんだと相当食べた。すごいカロリーだったと思う。極上の味と言うより空腹だったのだろう。
数日後、娘と二人で出かけた池袋のつな八のほうが正直言って美味しかった。自分自身、てんぷらに関する自分の好みがいまだに良く分かっていないのかもしれない。
てんぷらは難しい。
2009年5月8日金曜日
天亭 てんぷら
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