4か月前、寝台特急北斗星に乗りたくて登別と函館を旅した。しょっちゅう函館に行く私としては、たまには旅行パターンに変化をつけてみたかったので夜行列車を選んだ。
この時、訪ねた函館のお寿司屋さんが抜群だったことはこのブログでも書いた。随分アチコチと函館で寿司屋めぐりをした上での実感だった。今回の函館旅行でも真っ先に訪ねてみた。
函館に着いた日の昼間、少し遅めの時間に電話して訪ねた。店の名は梅乃寿司。有難いことに4か月ほど前に一度だけ来た私を覚えていてくれた。大将はまだ若いが、さすがにこの事実だけでも店のレベルが分かる。
夜にゆっくり訪ねようかとも考えたが、人気のお店だし週末だ。貴重なスペースをヨソ者が1席だけ占有するのも気がひける。時間をずらした昼間の来訪で大正解。夜の予約は一杯だったそうだ。
お天道様が高かろうが、こっちは旅先の休日だ。夜と同様に呑んだり食べたり。極楽極楽・・・。
つまみを多めに頼んでビール、冷酒、焼酎と楽しむ。カウンター越しに見える庭木が日射しを浴びている。太陽燦々の時間に飲む酒はやっぱり旨い。
生ウニ、イカの刺身あたりからスタート。旬の上物を食べると不思議と身体にエネルギーが湧いてくるように思う。
毛ガニのミソあえも絶品。仕込んだばかりのタイミングだったそうだ。茹で上がって身をほぐしてミソと和えたばかり。
冷蔵庫に入れるとそれなりに風味が飛ぶらしいので、出来たてを堪能できたことはラッキー。さすがに旨味が濃厚。ホントはもっと大量に食べたかったが、格好悪いからそういうことは言わずに我慢する。
珍味好きな私だ。珍味といえば魚卵だ。この時期、北海道といえばマスコだ。女子バレー選手ではない。鱒の卵だ。
イクラより小粒で味わいもイクラより軽やかな感じ。ほぐさないスジコ状のままチビチビ楽しむ。エロティックデリシャス!と心の中で叫ぶ。
軽く炙っただけの上物のタラコも登場。率直に旨い。マスコ、タラコ、ウニも一応卵だから、これだけで随分と生まれ来るべき命を大量に摂取したことになる。
無数の命を身体に取り込んだから元気バリバリだ。きっと尿酸値もバリバリ上昇している。
そのほか、銀だらのカマの焼きものを食べる。これまた素材の良さが活かされて美味しい。ペロペロ腹に収まる。
握りもいろいろ食べた。画像をすべて撮ったわけではないので順不同だ。一応、上から本マグロ、ボタンエビ、蝦夷アワビ、ホッキ貝、ウニだ。
なかでもホッキ貝が印象的だった。軽く炙って塩を振った状態で食べた。炙ったことに加え塩味の加減でホッキが格段に美味しくなっている。甘みと香りが引き出された格好だ。
鮮度の良さ、素材の良さだけで勝負するお寿司屋さんは多い。正直、客としてはそれで充分満足できる。いい素材を安定的に仕入れるだけでも賞賛に値する。
鮮度と素材だけでもウマいものはウマいが、それに加えてもう一段美味しくしようと少しの手間を加える姿勢が店の格やレベルを決めるのだろう。その点で、こちらのお店は実に上等だ。
北海道のお寿司屋さんは比較的シャリに「?」マークが付くケースが多い。砂糖が強すぎたり、味が弱すぎたりといったパターンだ。梅乃寿司はこの点も問題なし。いいことづくめだ。
お値段は函館では高いほうだろうが、東京基準で考えれば問題なし。東京中心部だったら間違いなくこの値段では無理。
お寿司屋さんに限らず、飲食店の印象ってクセモノだ。初訪問が好印象だと2回目までにその印象が大きく膨らみすぎちゃうことが珍しくない。
勇んで再訪したものの思っていたほどじゃなかったという経験は私にもいっぱいある。すぐに単純に感激する私の弱点でもある。
こちらの店では、初訪問時の感激が大げさではなかったことを再認識する結果となった。
またすぐにでも行きたい。。。
2009年7月8日水曜日
函館 梅乃寿司
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2 件のコメント:
始めまして・・・
今度、函館に行く予定で、お鮨屋さんを探していたらたどり着きました。
金額的にはお酒も入れて、どれくらいだったのでしょうか?
よろしくお願い致します。
コメント有り難うございます。
お寿司屋さんの値段って中々難しいですよね。
お酒の量、お酒の種類、ツマミの量や注文するネタの違いで5千円で済んだり2万円になったり、なんとも的確にお伝えできずにスイマセン。
函館の中では安いお店ではないと思いますが、東京の繁華街で調子に乗って好き放題飲み食いするよりは値ごろ感があるレベルだと思います。
電話予約の際にでも、値段相談をしちゃうのもアリだと思いますよ。
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