2014年6月23日月曜日

冷やしトマトとTrinidad


自ら「冷やしトマト」を注文した。

人生で初めての経験である。

金を払って野菜を注文するなどという邪道なことは私にとって奇跡である。雪が降るかもしれない。

とある焼鳥屋にふらっと入った時のこと。体重増加が気になり、串モノは軟骨とかササミ中心に軽く済まそうと思っていた。

とはいえ、串の前には酒のツマミが欲しい。塩辛などの珍味系がメニューになかったので仕方なく「冷やしトマト」である。

ついでに「梅キュウリ」まで頼んでしまった。

目の前に並んだ生のままのトマトとキュウリ。まさにゾッとする光景である。ウサギや馬になった気分である。

草食男になってしまいそうで身震いした。

案の定、マズい。でも頑張って食べた。鳥わさも追加して、なんとか半生の鶏肉を味方に付けて、雑草、いや野菜を頬張ってみた。

ホント、中高年になって代謝が無くなったことは面倒である。

若い頃は、2~3日食事に注意すれば体重は減った。今ではそんな芸当は無理である。代謝機能が退化したのだろう。呼吸するだけで太る。

7月にパリとイタリアに出かけるつもりなので、旅先でのバカ食いのために少しは体重を落としたい。とはいえ、ストイックに運動するのもイヤだから思うように変化しないわけだ。

体重が変化しなくても、冷やしトマトを注文する程度に暴食予防を意識すると、味覚が鋭敏になってくる。

ノンベンダラリと好き放題食べている時より確実に味に対する感度が高まる。これまた困りものだ。ウマいものを身体が求めてしまう。

悪循環である。

そういえば、タバコをやめて1ヶ月以上が過ぎた。そのせいもあって味覚が鋭敏になっているのかもしれない。

禁煙、節制のおかげでブクブク太って成人病になって国家の医療費を使いまくって死んでいくことになりそうだ。

そんなことなら、タバコを吸いまくって、暴飲暴食をしながら楽しく過ごしたほうが健康的かもしれない。

悩ましい問題である。

今回の禁煙は割とラクである。先月このブログで書いた(http://fugoh-kisya.blogspot.jp/2014/05/blog-post_28.html)が、あくまで紙巻きタバコをやめただけで、ニコチンは摂取しているからだろう。


先日も以前から利用している怪しげな海外葉巻通販業者からキューバ産の葉巻を取り寄せた。

ロブストサイズが一番好きなのだが、最近は一回り小さいペティコロナに惹かれる。このサイズだと30分程度で終わるので、時間が無いときでも気軽に楽しめる。

今回はキューバ産の最高峰であるTrinidadのペティコロナ版であるReyesをまとめてたくさん購入した。

日本での定価は1本2100円もするが、まとめ買いのおかげで1本あたり3分の1近い価格で調達できた。

選んだ葉巻自体は富豪っぽいが、安値を追及するところがエセ富豪である。

葉巻自体、もともと高温多湿の産地で作られているから、今のような季節になると素直に美味しい。

最近は、銀座のクラブでクダまいている時も、しょっちゅう葉巻をふかしている。タバコをやめたことの副作用である。

ああいう場所で葉巻を楽しむのは、自意識過剰なキザ男みたいだから、今まではなるべく普通のタバコにしていた。

でも禁煙しちゃったから、手持ちぶさただ。おまけに脳天気に酒を飲む場所で何かを我慢していると楽しくない。だから葉巻に手が伸びる。

先日、とある店のハジっこの死角みたいな席で、とことん気の抜けた顔で葉巻をふかしていたら、馴染みの黒服に写真を撮られた。

彼いわく「なんだかギャングがいるみたいで面白かったから」だという。確かにギャングみたいに写っていた。

私も彼もギャングに会ったことはないが、少なくとも善人には見えない写真写りだった。反省である。そういう路線を目指しているわけではない。

きっと葉巻のせいである。映画やドラマの世界では葉巻は悪人のアイテムである。勝新太郎にバッチリだが、妻夫木聡には似合わない。

悪人路線はイヤだ。でも煙は恋しい。そんな私がいま考えているのが「パイプへの進出」である。

夜の街でも時々、パイプをくゆらす紳士を見かける。不思議と悪人っぽくない。むしろアカデミック?な感じすら漂う。

ということで、遠からずパイプに凝り出すことになりそうだ。

グリーンジャンボで惨敗したのに、また財布が軽くなる。

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