眠りの質が気になる。若い時のようにぶっ続けで10時間も寝られるようなファンキーな身体ではない。必ず1度はトイレに起きるし、全般的に眠りが浅い。
一番の問題は寝つきの悪さだ。しっかり酔っ払っていればストンと落ちるが、それ以外だと割と苦戦する。
逆流性食道炎のせいで、飲食後すぐに横になれないので、ホロ酔い程度で眠くなっても、無駄にテレビを見たり本を読んでいるうちに眠気が収まってしまう。
次の日の予定によっては安定剤の出番だ。デパスやエチゾラムが結構たくさんストックしてあるので、つい頼ってしまう。
睡眠導入剤のマイスリーを使っていたこともあったが、ボケの元凶という怖い噂を聞いて以来、安定剤で我慢している。
そうは言っても、去年あたりからデパスなどの安定剤も厚労省の基準が変わって医師からの処方に制限が加わった。
私のように「たかが安定剤」とナメてかかっていた人間が増えたせいで、事故などの問題も起きているようだ。
以前は、一度に100錠ぐらい出してもらえたが、今は1度に30錠が上限。たいして効き目が強くないから、気軽に飲んでいるが、やはり依存しすぎると何かと危ないらしい。
もともと、ボケるのが恐いというより、飲み過ぎて効き目が弱くなっちゃうのがイヤだから、なるべく服用しないようにしていた。
まあ、毎日のように飲むわけじゃないから気にしてもしょうがない。頑張っても寝つけない時は躊躇せずに飲んでしまう。
安定剤に頼らないようにするには、毎日ヘベレケに酔っ払うしかない。どっちが身体に有害かは悩ましい問題だ。
10年以上前、まだそうした薬に慣れていなかった時は、ヘベレケなのに多めに服用して世の中がぐるぐる回ったり、少し歩いただけで壁に激突したりコケたりして焦った記憶がある。
その頃は、もろもろの事情で家に帰らないことが多い時期だった。週末になるとほぼ毎週、熱海か箱根の温泉宿にこもっていた。
そんな状態だから酒量の割にはちっとも寝つけないで、酔ったまま睡眠導入剤や安定剤を飲んでいたわけだ。
いま思えば危なっかしい話だが、その時は単に深く眠りたいという気持ちだけで、薬を悪用している感覚はなかった。
でも、フラフラしたりグラグラしちゃう感じも、慣れるに連れて変に気持ち良くなっていたのも確かだ。どこか楽しんで服用していたのかもしれない。
危ない薬物に走っちゃう人も、きっと最初はそんな安易な非日常感を面白がって、そのうちエスカレートしてドツボにはまってしまうのだろう。恐い恐い。
先日、子ども達を泊まりがけで預かる際に「前に住んでいた家」に泊まる機会があった。いつもは、私の住むマンションに泊まらせるのだが、この時は諸々の理由が重なったせいでそういうことになった。
もとは私が設計から関わった家である。デザインや造作、インテリアもこだわって作った。
前妻サマのお宅になってから7年近くが経つが、基本的には変わらない。やはり寝泊まりするのは複雑な気分だった。
子ども達を寝かせた後、とっとと寝たかったのだが、静まりかえった家にいるとモヤモヤして眠れない。
別におセンチな気分になったわけではないのだが、何となく落ち着かない。安定剤や導眠剤があれば頼りたかったが、そんなものは手元に無かった。
結局、深夜3時過ぎまで寝つけず、朝は7時ぐらいから息子に冷やし中華を作るというオッタマゲな事態になってしまった。
肌身離さず持っている私の財布には、絆創膏やお守り、はたまた変な所が元気になる薬を忍ばせることがある。大事なのは、そんなものではなく、とっとと眠りに落ちる薬を常備することだと痛感した春の夜だった。
2018年4月11日水曜日
デパスやらマイスリーやら
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