何でもかんでも人の話に「ステキ~」と反応する女性に出会った。とりあえず素敵という言葉を乱発しておけば間違いはないという処世術なんだろう。
もちろん、上っツラの「ステキ~」はちっとも嬉しくない。小バカにされている感じだ。
「寿司屋のカウンターでまったり飲むのが好きなんだよ」
「ステキ~」
「一人でふらっと温泉に行くこともあるよ」
「ステキ~」
「昨日は8時間も寝られたよ」
「ステキ~」
どうも怪しい。何が素敵なんだかサッパリ意味不明である。こりゃあこっちの話をちっとも聞いていないと気付き始める。
「体重を少し落としたかったのになかなか落ちなかった」
「ステキ~」
「Amazonで売ってるエログッズの数はハンパないね」
「ステキ~」
「鼻くそを食べちゃった時って凄く後悔するよね」
「ステキ~」
バカである。そんなヤツと楽しそうにしゃべっていた私もバカである。いっぱしの大人として係わり合う人はキチンと選ばないといけない。
さてさて、ステキ~と関連づけて書こうと思ったのが銀座にある料理屋さんだ。素敵な料理を繰り出す店だ。
このブログで9月と10月に「そうな」という店の話を書いた。ヤバいという表現がついつい口から出ちゃうニクい食べ物をアレコレ揃える店だ。
その系列店で読み方は同じで漢字表記の「惣菜」という店が銀座8丁目にある。雑居ビルの6階という立地もあって「そうな」と同じく隠れ家感が強い。
「そうな」でヤバイいヤバいと連発していたから、こちらの「惣菜」ではステキ~ステキ~と連発しようと思う。
ジャンルを問わずにオジサマ族を唸らせるようなメニューが豊富に揃っている。オジサマじゃなくてもウッシッシな顔になれるウマいものが多い。
まさに「ステキ~」という表現がピッタリだろう。
「そうな」と「惣菜」のメニューは85%ぐらいは同じだろうか。以前にこのブログで紹介したシンボータマラン状態のウニソースやトリュフソースみたいなウットリ系ももちろんある。
揚げ物も少しずつ食べられるから嬉しい。塩で食べることを勧められたトンカツも専門店と遜色ないレベル。私は普通にソースで食べたが、確かにそのままで味わっても充分楽しめるレベルだった。
カキフライのタルタルソースもウマいし、季節の香箱ガニも丁寧に処理されていて美味しかった。コロッケにイクラを載せた一品はイクラが醤油の役割になっているみたいで楽しい味がした。
お酒の品揃えの豊富さや仕上げの丁寧さもポイントだ。梅干しサワーを頼むと実に正しく仕上げてくれる。梅干しを適度に潰し、かつ炭酸が飛ばないようにキッチリ注意しながら極めて真っ当に作ってくれる。
高級なバーで熟練のバーテンさんに梅干しサワーを作ってもらったらこうなるんじゃないかと思えるような仕上がりだ。ステキ~と叫びたくなる。
場所柄、手軽な値段の店ではないが、バカ高いというほどではない。何より自分が好きなモノだけを少しづつ何種類も選んで食べられるということ自体が貴重だ。
店の都合を食べさせられるようなどうでもいいコース料理にウン万も払うなら私はこういう店のほうが快適に過ごせる。
また近いうちに出かけようと思う。
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「ステキ~」
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