2023年5月8日月曜日

好奇心よどこへ


開拓精神が薄れてきたことをちょっと心配している。食べ物の話である。気がつけばいつも同じようなものばかり食べている。昔はキチンと西へ東へウマいものを求めてお店の開拓に励んでいたが最近はサッパリである。

 

好奇心が弱まることは人生をエンジョイする上で問題である。コンビニでおにぎりを選ぶ際も「昆布」を必ず買う自分が残念だ。冒険心が足りない。

 

女子を連れてディナーに出かける時も勝手知ったるお寿司屋さんか鰻屋さんばかりになる。注文するものも似通ってくるし、こんなことではワクワク感という人間にとって最も楽しい感情を味わえなくなってしまう。

 



先日、珍しく白ワインが飲みたくなった。せっかくだからシャレオツなフレンチやイタリアンに出かければいいのにその日も結局「たいめいけん」である。慣れ親しんだニッポンの洋食屋でベシャメルソースがあれば白ワイン気分も満足する。実に単純だ。

 

若い頃、カフェバーなるジャンルの店が人気になれば一晩で45軒ハシゴしてせっせとその後のデートに備えていた。あの情熱みたいな気持ちはどこに行ってしまったのだろう。

 

結局、老け込むか否かの分かれ目は「好奇心」に尽きるのではないか。好奇心があれば何かしら新たな発見があるし何より行動的になることがメリットだろう。

 

最近は趣味らしい趣味も無くなってきたし、以前はマメに出かけていた旅行に行く意欲も薄れてきた。これも私にとっては一種のコロナ後遺症なのかもしれない。ウジウジ、ボケボケとダルダルな時間を漫然と過ごしてきてしまったツケである。

 

今日からコロナも「5類」になった。普通の風邪みたいな位置付けだ。いよいよいろんな言い訳に使えなくなる。今月は引っ越しもあるし改めて気合いを入れて人生をエンジョイすることにしよう。

 

と、自分に言い聞かせるような書きぶりだが、私のワンパターン生活は自炊する場面も同じだ。同居する娘いわく「パパが作るものはいつも同じ」である。確かにそうかもしれない。

 

チキンライスにドライカレー、ツナパスタにミートソース、あとは豚肉を豚丼のタレで焼くか生姜焼きにするぐらいである。

 



意を決していつもとは違う簡単パスタを作ってみたのがこの画像。コンビーフとカットキャベツ、しめじを麺つゆをベースに味を整えた謎パスタである。味はフツーだった。やはり慣れないことはするものではない。

 

パスタのほかに頻繁に作る焼きそばは私にとっての大定番だ。簡単で失敗もない。カットキャベツと豚肉を入れてアッという間に出来てしまうから最低でも週に一度は作っている。

 



 時おりオイスターソース系の焼きそばを作って酢をぶりぶりかけて食べることもあるが、目玉焼きもソーセージもハムも唐揚げもソースで食べたいソースマンとしては焼きそばはソースが基本だ。付属のソースとは別にお気に入りのウスターソースを追加することもある。

 

日本のソースは考えてみれば実に偉大だと思う。世の中にはソースチャーハンだのソースラーメンといった変わり種もあるそうだから老後の趣味を「日本全国ソース料理めぐり」にするのも悪くないかもしれない。

 



この画像のソース焼きそばは平たい麺がニクい見るからにウマそうな一品だ。日光に行った際に土産に買った宇都宮焼きそばである。豚バラ肉を大量に入れて作ってみた。

 

ところが、画像とはうらはらに一口食べてビックリ。食えたもんじゃなかった。宇都宮焼きそばのせいではない。私が作り方を間違えてしまった。油断大敵である。

 

普通の焼きそばはチルド麺を具材と一緒に炒めれば済むのだが、この麵は炒める前に茹でる必要があったことを見逃していた。包装紙に書かれている作り方など読む気もなかった私の負けである。

 

渾身の作業が無駄になってしまった私は食えない焼きそばを前にしてしばし途方に暮れた。とはいえ、天性のソースマンだから豚肉とキャベツを救出して急きょ解凍した白米を用意して「豚キャベツ炒め」をおかずにそれなりの一食に変えた。

 

要は焼きそばソースで炒めただけの豚肉とキャベツである。ちょっと切ない感じは認めるが味のほうは案外ウマかった。ソースの偉大さを改めて痛感した。

 



こちらはキャベツと豚肉を無事に救助した後の焼きそばの残骸である。無駄にソースをまとった姿が哀れである。麺好きな私はなんとか二次利用できないかと考えたのだが良いアイディアが浮かばず捨ててしまった。今年一番の失敗作だった。

 

今日も何が書きたかったのか分からない内容になってしまった。

 

 

 

 

 

 

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