2024年4月24日水曜日

パワハラ、セクハラ、ミズハラ


「パワハラ、セクハラ、ミズハラ」なる言葉まで生まれた大谷選手とイッペーさんの騒動。とりあえず大谷さんの潔白が証明された格好になったが、いまだメディアではこの件をめぐるネタで大盛りあがりである。



 

このブログでは何度も大谷翔平賛美を書いてきたから、私としても一ファンとしてホッとひと安心という心境である。

 

というわけで、今回の事件について一般メディアとは違った視点で取り上げてみたい。

 

私の職場では税金関係の専門新聞を発行している。その関係で日本記者クラブなどの関連団体にも所属している。その関係で2年半前にプレスセンターで行われた大谷さんの凱旋会見にも記者が出席した。

 

その日はスポーツ系の記者会見ではなかったから様々な角度から質問が出たが、わが社の記者は大谷選手に高額納税者としての意識や要望などを投げかけた。唐突といえば唐突な質問にも大谷選手はキチンと答えてくれたことが印象的だった。

 

当日の夜のテレビニュースなどではその部分のやり取りがバンバン使われた一方で「野球以外の場違いな質問をしたのはどこのどいつだ」的な批判もネット界隈で展開された。運動記者会の会見じゃないわけだからウチはウチの視点で質問するのは当然なのにプチ炎上した格好だ。

 



今回の事件では、奇しくもまさにその記者会見の頃からイッペーさんが悪事に手を染めたことが発覚した。いま思えば大谷選手の“経済問題”に関心を持ったことは場違いでもなんでもなかったように感じている。

 

と、手前ミソな話はこのあたりでヤメにしてイッペーさんによる巨額な使い込み事件に関するスポーツ芸能マスコミが書かないネタに話題を移す。

 

当初、イッペーさんは大谷選手の口座から使い込みをしたと白状して、二度とバクチに手を出さないという約束のもと大谷選手が借金を肩代わりしてくれたと話した。直後に球団と大谷選手がこの発言を全否定したのはご存知のとおりだが、仮に肩代わりがあった場合には税務上は贈与の問題が発生する。

 

アメリカの贈与税はもらった側ではなく、贈与した側が課税される仕組み。すなわち大谷選手が無駄に税金を負担することになり、それを怠れば脱税という話になってしまう。

 

肩代わりがウソだったということでその心配はなくなったように思えるが、だとしても今回の被害について大谷選手側がイッペーさんに形式的にせよ賠償請求なり返還請求をしなければ、やはり贈与したと判断される可能性は残っているわけだ。厄介な話だと思う。

 

他にも今回の事件の罪状が「詐欺罪」という点も税金の観点からは結構大きな意味を持つ。窃盗ではなく詐欺だと意味合いが変わってくる。

 

泥棒被害だったら所得税の扱いでは雑損控除(日本での名称)が適用され一定の所得控除が受けられる。ところが詐欺に関しては雑損控除は適用されない。

 

この取り扱いは日本もアメリカも確か同じだったと思うが、詐欺か盗難で税制の救済は大きく違う。その理由としては詐欺にあった場合は本人にも落ち度があったという解釈になるから。普通の詐欺は知らぬ間にお金を盗られるわけではなく自らの意思でお金を動かすという部分が落ち度とみなされる格好だ。

 

ただ、今回のイッペーさんの罪状は「銀行詐欺罪」。すなわち銀行への詐欺だから大谷さん自身が詐欺にあったわけではないという理屈も成り立つ。大谷さん側が盗まれたことを立証する捜査機関の書類などを用意することで盗難被害としての雑損控除も適用の余地はあるように思える。

 

雑損控除といっても一部の金額が救済されるだけだが、今回のように被害額が巨額なケースではその金額も一般人から見れば結構な金額になるはず。“野次馬的一般人感覚”ではその行方も気になってしまうところだ。

 

いずれにせよ、チマタではいまだに陰謀論的な話も聞こえてくる。簡単にいえばメジャーリーグを代表するスターを守るために国家絡みで大谷さんが潔白になるストーリーを作り上げたという内容だ。

 

検察官がわざわざ大谷さんを被害者だと会見で発表した時は岸田首相が訪米していたタイミングでもあり、バイデンさんと岸田さんとの間でもこの事件への“すり合わせ”があったという奇天烈な噂話もあるらしい。

 

震災が起きるたびに出てくる人工地震説みたいな話だろう。物事をナナメから見たがる私でもさすがにそんな話は大谷さんの話題にウンザリしている人々の“居酒屋談義”レベルのものだと思う。


まあ、なんだかんだ言って私は大谷選手の大ファンだから素直に翔平さんのことを信じている。希望的観測だろうが信じたいというのが本音だ。

 

やましいことがあったら騒動の渦中でも試合でガンガン打ちまくるなんて芸当は常人では絶対にありえない。そう言ったら言ったで翔平さんはもともと常人ではないと突っ込まれそうだが、とにかく私の大谷翔平ラブは不変である。

 

 

 

 

 

 

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