2024年6月5日水曜日

パリを歩く


5年ぶりにヨーロッパ旅行に行ったのだが、帰国した夜に発熱して、調べたらコロナになっていた。大失態である。おかげで復帰が遅れてしまった。

 

いまやコロナも普通の風邪ぐらいになったおかげでクリニックの対応も素っ気なく薬すら出なかった。つくづく志村けん師匠は惜しいことをしたと痛感する。実際に症状も38度台の熱が二日ほど続いた程度だった。でも私にとっては通算3度目の罹患だから将来の後遺症はちょっと不安である。

 

さて、ヨーロッパの旅である。今回はポルトガルが目的地だったのだが、貯まったマイルによる無料航空券の手配上、行きはパリ経由になったので、せっかくだからパリにも2日ばかり滞在してきた。ポルトガルだけに興味があったのについ欲張ってしまった。

 

それにしても戦争のおかげでヨーロッパ便の飛行時間が伸びたことは思った以上にキツかった。普段なら12時間程度のところが15時間近いフライトである。特典航空券のおかげでビジネスクラスを利用したとはいえかなりツラかった。

 





そこそこウマい機内食を食べようが、観たかった映画をしっかり鑑賞しようが、消費時間はわずかである。飛行機だと寝られないことが多い私にとっては苦行の時間だった。こっそり利用したプルームテックがかろうじて私の精神状態を保ってくれたようなものである。

 

さて、なんだかんだでたどり着いたパリ。私にとってパリといえば靴を買う街である(http://fugoh-kisya.blogspot.com/2014/07/blog-post_23.html) 

ところが、ご存知の通りのヒドい円安だ。泣く泣く余計な買い物はせずに散歩だけに励んだ。


もともと観光名所よりも路地裏散歩に魅力を感じるのがヨーロッパだ。買い物に精を出すなんてダサいぜ、と強がりを呟きながら仕方なく黙々と歩いた。

 






宿は中心地から少し離れたイタリア広場に面したホテルを選んだ。下町感がちょっと漂うエリアで普段着のパリという感じか。気ままな一人旅である。シャンゼリゼだオペラだなどと一等地に泊まる必要はない。


結果的にこのエリアを選んで正解だった。徒歩数十秒にあるメトロの駅は3路線が通っているからどこに出るのもラクチンだった。おまけにポルトガルに向かう便はドゴール空港ではなく、こちらから近いオルリー空港だったからすべてがスムーズだった。

 

ホテル周りに手ごろなカフェもいくつもあるし、ミニスーパーも安かった。のどかな雰囲気で治安も悪くない。イタリア広場だけにイタリア系のカフェレストランで食べたトリュフクリームのパスタが妙に美味しかったのもラッキーだった。

 



パリに来るのは6年ぶりだった。燃えちゃって悲惨な状況のノートルダム大聖堂も観にいったし、穴場エリアであるパッシー地区の散歩ついでにエッフェル塔の健在ぶりも確認してみた。まもなく始まるオリンピックではこれも一種のアイコンになるのだろう。

 




暑くなる前の春の終わりの心地よい気候で連日2万歩近く歩けたから健康増進活動にもなった。ハナから買い物をあきらめて過ごすのも案外悪くない。やはりパリはパリで素敵な街だと感じた。

 

普段だったら興味のある靴屋の住所を調べて散々迷いながらアセアセするのだが、今回は逆に何も予定がないゆったり感を味わえた。街の呼吸を感じながら久しぶりの一人時間を堪能できた。

 







カップ麺をいくつも持参したから朝飯はホテルの部屋でチマチマと食べた。ボンジュール・カップ麺である。それだけなのも寂しいので近所で買ったドーナツも用意して食べ散らかす。こういう気ままな感じは一人旅の醍醐味とも言えよう。

 



この後に向かうポルトガルが今回の旅の主目的だったからパリのカフェに入ってもそっちのガイドブックを必死に予習するなど、せっかくのパリを「気もそぞろ状態」で過ごしたのがちょっともったいなかった。

 

朝もカップ麺だし、何だか中途半端な気分でいたのでポルトガルに夕方便で向かう日のランチは一念発起してお高いランチを味わうことにした。

 

マドレーヌ広場に面するトリュフ専門レストランに行きちょっと優雅な時間を過ごしてみた。店の名はその名もメゾンドトリュフである。

 






以前この店で食べたトリュフパスタが美味しかったので今回はトリュフのスクランブルエッグとトリュフのリゾットを注文した。ミーハーの極みだ。物凄くウマかったが似たような味だった。

 

晴天の空の下、テラス席ではタバコも吸える。キンキンに冷えたシャルドネ片手に束の間の贅沢時間である。お勘定は日本円で2万円弱。せっかくカップ麺で節約した努力も一瞬で吹き飛ぶ。まあこういう時間が無いとせっかくの旅がシケシケな思い出だけになっちゃうから必要悪?である。

 

というわけでパリで久しぶりのヨーロッパ気分に浸れた。ちなみに思い出ナンバー1はスーパーで売っていたおにぎりの値段である。なんと一つ700円近い値付けだった。

 



 今の異常な円安は金融政策がもたらしたヘンテコな状況だからこのまま推移するはずはない。でも円高バリバリの時代に海外旅行を何度も楽しんだ世代にとっては目を疑う状況だった。


ここからは備忘録的にいくつか画像を貼ります。








パスタとスイーツとカップ麺ばかり食べていた。次回はエッグタルトと米料理ばかり食べまくったポルトガル旅行について書きます。







 

 

 

0 件のコメント: