15年ぐらい前にこのブログで「老後の趣味」について書いたことがある。まだ私が40代前半の頃だからテキトーに書き殴っている感じだ。いまほどの切実感?はない。
https://fugoh-kisya.blogspot.com/2010/01/blog-post_22.html
いろいろ考えなければならないが、難しいことは別にして気になるのはやはり「老後の趣味」である。上に貼った記事では水中写真や葉巻といった今ではほぼリタイアした趣味に触れていた。15年も経つと趣味も変わる。
水中写真撮影にはそれこそ半生をかけたと言えるぐらい熱中した。ハタチから30年ぐらい続けた。わが人生最大の趣味だったが、もう5年近く潜りに行っていない。事実上の引退である。
https://fugoh-kisya.blogspot.com/2013/05/blog-post_17.html
https://fugoh-kisya.blogspot.com/2013/01/blog-post_18.html
やはり若い頃と同じようにはいかないという現実が大きい。今だって今の状態なりに潜って撮影することはもちろん可能だ。でも昔に比べると着実に劣化しているから調子に乗って昔のノリで行動したら危ない。
場所が場所だけに何か起きたら死んじゃう。水中でトラブルが起きた際も若い頃ならギリギリで対処できるちょっとした余裕があった。30年以上の潜水歴では危ない場面にも遭遇したが、結局は「ちょっとした余裕」が身を助けていた気がする。
今の私がハードなコンディションの海に潜ったらそういう「ちょっとした余裕」を持てないはずだ。身体も鍛えていないし昔のように頻繁に海に行っていない。頭の中だけベテランダイバーのつもりで身体がついていかないのは実に危なっかしい。
いまだに主要な潜水機材や撮影機材は処分できずにいる。未練たらたらだがリタイアすれば少なくとも海で死ぬことはない。渋々ながら引退確定である。
葉巻についても一時期は毎日2〜3本をくゆらせるぐらいハマっていたが、日本人は体質的に葉巻に起因する咽頭がんや舌がんのリスクが非常に高いらしい。おまけに実際にそんな亡くなり方をした知人もいたので今はほとんど手を出していない。
まさに諸行無常である。
バンド活動も始めてから10年以上が経ったが、当初の目標は還暦まで続けることだった。気づけばもうすぐそこである。還暦以降も続けていければ幸せだが、あれはさすがに一人では出来ない。趣味とは何となく一人で黙々と励むイメージがあるからちょっと種類が違う。
一人で励めることに絞ると以前から私が候補にしてきたのが「全国お城めぐり」である。これはある程度現実的であり極めていけたら面白そうだ。日本中の城を巡り終わってしまっても2周目に挑めばより深く学べる気がする。
まったく新しいことに挑戦する探究心も必要だが、いまさら一から囲碁や将棋を学ぶ気にはならないし、絵や陶芸みたいな芸術方面は根本的なセンスが欠落しているから無理だと感じる。
写真に関しては有力候補だと思って生きてきた(https://fugoh-kisya.blogspot.com/2021/09/blog-post_29.html)が、ここ10年ぐらいでずいぶん気持ちが変わった。デジタルの進歩のせいである。
フィルムの時代に水中という環境で一生懸命に撮影のアレコレを身につけた私としては、写真に関しては「一瞬の勝負」みたいな部分に魅力を感じていた。
デジタル時代になってやたらと便利になったが、いま思えばフィルムだと撮影枚数が最大36枚しかなかったり、現像焼付までしないと出来栄えが分からなかったハラハラ感が楽しかったような気がする。
ついでにいえば、今の時代はスマホのカメラ機能が異様に進化したせいでわざわざカメラを手に出かける気にならないのも事実だ。
いま、老後の趣味の最有力候補に浮上してきたのが学生野球観戦である。この4月にウン十年ぶりに東京六大学野球を観に行ったことで突如ハマった。なんてったって座って観ていれば済むわけだからオジイチャン向きである。
東京六大学の他にも全日本大学選手権も観戦したのだが、一人で来ている高齢男性が結構目についた。老後趣味候補にピッタリである。プロ野球は混んでるし料金も高いが、学生野球は気楽に楽しめる。何よりも若者の懸命なプレーが良い。ちんたらプレーするプロの姿よりも清々しい。
全日本大学選手権を観に行って初めて知ったのだが、東京六大学野球の他に全国には20以上もの大学リーグがあるんだとか。のんびり電車旅のついでに地方の大学リーグ戦を観戦に行くのも面白いかもしれない。
今年は高校生の甲子園予選も観に行こうと思う。熱中症で倒れちゃったらマズいが、麦わら帽子でも新調して一人缶ビール片手に若者の熱いプレーに刺激をもらってみようと思っている。
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