2008年2月18日月曜日

マイ・シガー・バレンタイン


セレブレーションシガーという習慣が西洋社会にはあるそうだ。嬉しいこと、お祝いごとがあると周囲の人に葉巻を一本ずつ配る。葉巻をくゆらしている短くはない時間、喜びを共有する洒落た儀式だ。

ビジネスの世界で大きな契約が取れたときに経営陣がセレブレーションシガーを楽しむなんてこともある。バスケットの最高峰、NBAでも優勝を決めたチームがコート上でシガーを楽しむシーンが見られる。葉巻好きで有名な俳優・村井国夫氏も舞台初日に関係者にシガーを配るという話を聞いたことがある。

先週、チョコレートが飛び交う日、銀座にいた。「義理」とか「営業」とか「仕方なく」とか色んな冠付きのチョコレートをもらった。会社にも取引先などからいくつか送られてきた。
有り難く存じます。

でも、貰う側の論理としては、チョコレートは少しつらい。甘いし、いっぱい食べられない。情けない話、どれも同じ味に感じたりする。堪能できたのはアルコール風味のチョコぐらいだろうか。

いきなりだが、バレンタインデーにはシガーを贈ろう!って声を大にして言いたい。相当素敵なプレゼントだと思う。ロブストサイズぐらいが大げさでなくてちょうどいい。そんなプレゼントだったら大感激だ。

1本でも充分洒落たプレゼントになると思うが、あくまで葉巻好きの戯言として世間からは受入れられないかも。

葉巻の時間って不思議なもので、突然、時の流れがゆったりしはじめる。せかせか動いていたさっきまでの自分が突然、スローモーションの世界に入り込む。このユルい感じが葉巻の醍醐味だ。

一本楽しむのにロブストサイズなら40分ぐらいだろうか。ゆったり流れる40分の間、大げさに言えば、弛緩した脳は小旅行に出かけている感じ。不謹慎な表現をすれば、捕まらない麻薬みたいなものかもしれない。

こうした脳の小旅行、お供は、自分の趣味や夢、楽しかった経験などが中心。私の場合、仕事の悩みとかは葉巻の時間に持ち込まないように心掛けている。イライラした気分で葉巻をふかすと不思議と味わいがいつもと変わる。辛くて苦いばかり。やはり味覚と気分は密接に関係する。

お義理で出席する結婚式で飲むシャンパンと、プライベートでゆっくり味わうシャンパンの味がまるで違うのと同じようなものだろう。

話がそれた。「シガーを贈ろう運動」事務局長の私としては、来年のバレンタインデーに向けて行動計画を綿密に練らねばなるまい。

来年の今頃、銀座、赤坂、六本木などなどがハバナ産シガーの芳醇な香りに包まれるようになったら素敵だ。日本たばこ産業あたりが支援してくれないものだろうか。

プレゼントシガーをくゆらすとき、自然と贈ってくれた人のことを思い浮かべる。40分ほどの小旅行を共にする感覚かもしれない。

「シガーバレンタイン」。習慣として定着しないものだろうか。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

コイーバ、HOYO、Punch…う〜ん旨そうだぁ〜!
僕は事情があって今はシガーが楽しめない体になってしまいましたが人生最後の一本はTrinidadのコロナスでした。悔いなしの一本でした(笑)
バレンタインシガー、どんどん広めてください。

富豪記者 さんのコメント...

トリニダッド、富豪的な響きですね。シガーを楽しまれた経験があるような人なら、新たな憩いをきっとお持ちかと存じます。アマノジャクで上質な憩いの情報があればお寄せ下さい。