2008年7月22日火曜日

株主優待券


燃油代金の追加が重荷になって海外旅行者が激減中だ。燃料代を別に取りますっていう理屈自体が何んだかふざけた話だが、すっかり、この仕組みが当然のように定着した。

タクシーに乗ってメーター料金の他に「燃料代を追加で払ってくれ」と言われるようなバカみたいな話。いずれ航空会社の便乗値上げの温床になるのだろうと思うと腹立たしい。

海外敬遠組は当然、国内に目を向ける。沖縄や北海道あたりの人気が高まっているようだが、今回は国内航空券の上手な買い方を紹介しよう。

ポイントは株主優待券を活用すること。1枚あれば片道普通運賃が半額になる。とはいえ、普通運賃、すなわち定価で国内線の航空券を買う人は滅多にいないだろうから、そんな高額な運賃が半分になったって、価格面でものすごくトクするわけではない。

安さだけを考えれば、いわゆる早割運賃とか先得運賃とやらが存在する。ただ、この手の運賃は使い勝手がすこぶる悪い。予約して2~3日以内に航空券を実際に購入しなければならない。

キャンセルする場合、結構な金額の手数料を取られる。インターネット予約でクレジットカード決済をしていた場合、キャンセル料を引かれた金額が返金されるまでの日数も無視できない。

普通運賃の航空券については、購入期限の制限がないことが大きなメリットだったが、こちらも昨年あたりから条件が変わった。予定変更やキャンセルをしても基本的にペナルティーはないのだが、割引運賃同様、予約したら数日以内に航空券を購入しなければならなくなった。

私のように思いついたら旅行したい人間にとって、フレキシブルに予約を変更したり、予定を仕切り直せることは、旅行計画の大事な要素だ。

今年の冬に網走に出かけたのだが、目的は流氷を見ること(3月3日付のブログ参照)。予定していた日程では流氷が接岸していなかったため、割と直前になって1週間延期した。仕切り直したおかげで、ゲップが出るほど流氷を堪能できた。硬直したスケジュールでは、臨機応変の対応はできない。

さて、株主優待券の効用だ。普通運賃と同じ扱いなので、変更、キャンセルは自由。ここからがミソなのだが、通常の普通運賃の航空券と違って、株主優待券を使う前提で予約しておけば、航空券の購入期限に制限がない。

つまり出発当日、空港で買えばいい。この気軽さは魅力だ。そのため、急に旅行を中止しても、「前もって買っちゃってたのに」というストレスがない。いくらペナルティーなしで払い戻されるとしても、タイムラグは生じるわけで、こういう余計な心配をしなくていいから、それなりに価値がある。

そう考えると、これだけ柔軟に使えるうえに半額になるわけだから、メリットは大きい。意外にこの利便性は知られていない。

肝心の株主優待券の入手方法だが、日本航空や全日空の株主になれば定期的に送られてくる。私の場合、これを大事に使うのだが、株主でなくても、チケットショップに行けばゴロゴロ売っている。

飛行機出張の多い会社なんかでは、まとめてチケットショップで株主優待券を購入しているらしい。社長さんあたりが個人旅行にも流用しているというイケナイ話もよく聞く。

一応、そんな不正行為は奨励できないが、何かしらの進物、プレゼントを受けるような立場の人であれば、気心知れた相手に「株主優待券が欲しいのよ」とねだってしまうこともできる。まあ入手方法はともかく、上手く使えば便利なことは確か。

私の場合、貯めたマイルを無料航空券に変えて旅行することが多いが、スケジュールが微妙な場合や、直前まで予定をいじりたい場合には、株主優待券を活用する。この使い分け、旅好きな人には有効なノウハウだと思う。

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